ヨーロッパの段ボール包装業界
業界の概要
2006年の段ボール包装の出荷量は、405億平方米、概算で2190万トンを超えました。同業界の2006年の成長率は全体で6%となりましたが、ヨーロッパ各国によって数値は異なります。
2005年の東ヨーロッパ諸国は、高水準の成長率となりましたが、2006年に入ってからは、0~3%と緩やかに下降しています。チェコ共和国は出荷量が10%も下落しています。
西ヨーロッパは、フランスとオランダを除き、横ばいで推移しています。フランスでは、総出荷量が11%上昇し、オランダでは72%という驚異的な成長率となりました。これは、国家経済活動の活性化と近隣諸国への産業拡大が反映しています。
供給元は細分化されており、サプライヤの能力は、地理的な制約を主に受けています。一般的には、サプライヤは、生産地から300~350キロ以上離れた出荷先との取引には応じないようです。
供給元の統合が進み、Smurfit Kappaグループ、SCA社、Mondi グループ、DS Smith社の4社だけが、汎ヨーロッパ企業となっています。
市場の動向 2005、2006年は、世界中のほとんどの地域で、段ボールライナー価格は上昇基調でした。段ボール中芯やテストライナーに使う古紙など、いくつかのコスト要素が45%上昇しました。また、高い燃料費と過剰な生産能力が原因で、組織再編や生産ラインの閉鎖を余儀なくされました。2004年から2006年にかけて、約140万トンの生産能力が市場から姿を消しました。
生産施設の閉鎖発表が相次ぐ一方で、ドイツではHamburger-Spremberg 社やProwell グループなどの新しい生産能力が誕生しています。最新機能を搭載した大型製紙機械が投入されたことで、2006年の生産能力は全体で150万トンの増加となりました。
コストドライバー 段ボールメーカーにとっての最大のコスト要因は、全体コストの55~65%を占めている原材料です。段ボール原紙と段ボール中芯が2つの主な原材料です。段ボール原紙は、「壁紙」のようなもので、壁のすき間に様々な大きさの段(フルート)を作るために、段ボール中芯を用います。その他の原材料としては、インク、糊、テープ、ホッチキス、紙片などがあります。コストの内訳は、下図の通りです。

加工費は、段ボール箱の製造原価で2番目に大きな費目です。通常は、全体コストの20~30%を占め、作業(変形)、保守、事務処理、安全・環境対策、ユーティリティ(電気、水)、廃棄処理などが含まれます。加工費にはコスト削減余地を発見するケースが多くみられるので、詳細に調べることが重要です。
段ボール箱のサイズ・重量は、単価と全く比例しないため、出荷場所が300キロ以上離れていると、サプライヤの競争力を損なうという大きなデメリットがあります。安定した市況(燃料、労働費との兼ね合い)で、正常な半径内に出荷するのであれば、平均輸送費が全体コストの5%を超えることはほとんどありません。
その他の重要なコストドライバーは、サービス要件や工具、梱包などですが、これらは全体コストの5~10%を占めており、コスト削減の可能性がある分野です。
供給管理のベストプラクティス アリバは、段ボール商材カテゴリにおけるベストプラクティスは、次のような点であると考えています:
- 競争入札を前提とした戦略的調達プロセスを実施していることを、現在の汎ヨーロッパサプライヤに示す
- サプライヤにとって競争価値のある半径300~350キロ圏内の現地サプライヤとの競合に焦点を当てる
- 不安定な市況において、サプライヤが原材料のリスクヘッジしないように、原材料コストをインデックス情報とリンクする
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